建築豆知識
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ホールダウン金物って?
2021.03.10 00:00 H.S-
「会津鶴ヶ城会館前の枝垂れ桜」
世間では新型コロナの脅威がまだ々衰えを見せず、自粛生活を呼びかけられて皆さん大変な毎日を送っている中、2年目の春を迎えようとしています。
こんにちは、インターパーク支店設計部のSです。
先日 2月13日の夜遅く、東北地震の余震と思われる地震があり、私のところでも震度4を記録。突然電気が消えしばらく停電がつづき、10年前の悪夢が頭を過ぎりました。
家の揺れを感じると、どこか損壊したり物が落ちたりして家族に怪我が無かったかと心配になりましたが、すぐに揺れは納まり被害が無かったことは幸いでした。地震による倒壊被害で耳にする原因の一つに、土台と柱脚部との損傷などがあげられていますが、そこで重要になってくるのが補強金物等です。
「ホールダウン金物」という言葉は、皆さんももうすでに聞き覚えのある言葉でしょう。
主に木造軸組工法の建物で使用する補強金物のひとつです。地震時や強風時に柱が土台や梁から抜けるのを防ぐため、柱脚(柱の下部)と柱頭(柱の上部)の両方に取り付ける金物です。
取付位置は建築基準法・建設省告示1460号「木造継手及び仕口の構造方法を定める件」の表や、N値計算・構造計算に基づいて取り付けることになっています。また金物のサイズには15kN用、20kN用、25kN用等いくつかの種類があり、柱に生じる引き抜き力に応じて選定することになります。
新築住宅、または中古住宅を購入する際には、どのような補強金物が使用されているのか注意してみることも大切なチェックポイントかもしれませんよ。建築豆知識 -
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現代の生活空間と仏壇
2021.02.10 00:00 KS福島支店 設計部 新人のKSです。
ブログ初投稿です!よろしくお願いします!
皆さん先月のブログはご覧になりましたでしょうか?
先月は神棚についてのお話でしたが神様とくれば仏様ということで
今回は仏壇についてお話して行きたいと思います。
家を建てるにあたっていちばん扱いに困るのが仏壇や神棚でしょう。
実際に私の実家にも和室に仏壇が置いてあります。
和室が良いというわけではなく、仏壇を置くとなると和室に置かなくてはいけないという
固定概念がどうしてもあります。
現代の生活空間と仏壇に少しずれが生じてきてしまっているのかもしれません。
そもそも仏壇があの形状をしているのは江戸時代の大火がきっかけと言われています。
火事の時にいつでも持って逃げられるようにするためです。
今ではそのようなことはないため、仏壇の形式にこだわらなくてもいいのです。現代の日本建築は畳よりもフローリングが好まれ、徐々に和室の無い家が増えてきています。
それと共に家に仏壇を置かないで仏壇に手を合わせるのは、お盆や法事で実家に帰ったときだけという方も少なくないのではないのでしょうか。
仏壇は亡き人やご先祖様と交流のできる日本人の心のよりどころです。近年では洋室に置くタイプの仏壇も増えてきています。
棚の上に置けるミニ仏壇やタンス風仏壇、扉を閉めるとクローゼットに見えるものもあります。
もっと家族に近い場所に仏壇を置き、亡き人を偲びご先祖様に感謝して行きたいですね。
以上今回は仏壇のお話でした!
建築豆知識 -
「神棚」について
2021.01.12 17:02 リフォームプラザ Aあけましておめでとうございます!
リフォームプラザ設計部 新人のAです。
初めて記事を書かせていただきます!
皆さん、年末に神棚の大掃除をしたり、お正月には正月飾りをしたのではないでしょうか。
今回の豆知識は「神棚」についてのお話です。
神棚は、一般的に清潔で明るい場所かつ、家族がいつも集まる場所に
「南向き又は東向き」で目線より高い位置に設置するのが良いとされています。その理由としては、南は太陽の光が最も当たる方角であり、
「天子は南面し、臣下は北面す」にもある通り、天皇が北を背にして南を向くことで、
位の高さを示していました。
東は太陽の昇ってくる方角、即ち一日が始まる方角で、勢いのあることを象徴しています。
また、神棚の上部に取り付ける木製の装飾部分は「雲板」と呼ばれ、
神棚が一番高い天界でこの上には存在しない、と神様に対して敬意を表します。
「雲板」については、神棚が極端に小さい場合などに取り付けることが困難な場合があります。
その際は、半紙に「雲」と書き、神棚から見て正面になるように天井に貼り付けることで、
雲板と同じ意味を待たせることができます。家の作り上「南向き又は東向き」にお祀りできない場合は、神棚をトイレと背中合わせに
置かない、神棚の下を通らない、2階の部屋の出入りするドアの下に置かないなどを考慮し、
毎日、お参りすることを考えて場所を検討しましょう。以上、今月は「神棚」についてでした。
来月もお楽しみに!建築豆知識 -
今年もお世話になりました。
2020.12.26 18:50 A.Kいつも建築豆知識のブログに足をお運び頂きありがとうございます。
今年はコロナに何もかもが振り回される一年でしたね。
一日も早い終息を願っています。
しかし、今まで通りなかなか外出が出来ないストレスもある一方で、
新しい生活様式がどんどん広がっていますね!
まだまだ暗いニュースも目につくかもしれませんが、
時代の変化に対応した新しい未来を楽しんでいきたいものです。
このブログでは来年も皆さんに楽しんでいただけるような、
建築にまつわる豆知識を発信していきます!
皆さんも健康に気を付け、どうぞよいお年をお迎えください。
また来年も宜しくお願い申し上げます。建築豆知識 -
梲、卯建、ウダツ
2020.12.11 17:10 BB1年ぶりのご無沙汰です、リフォームプラザに移動しました設計部のBBです。
本年もまた残り僅かの師走になり、せわしない時期ではありますが、私が昔々教えていただいた記憶を思い出して、「ウダツ」についてお話したいと思います。
梲(ウダツ)とは、元来、棟木(屋根の一番上にある部材)を支える柱(小屋束)を指して言っていましたが、その後、屋根の上に壁を立ち上げ小さな屋根を付けた物を「うだつ」と言うようになりました。この「うだつ」は火災の際に隣家同士が延焼しないための防火壁の役目を果たしておりました。
更には、1階の屋根及び2階の軒先まで迫り出した防火壁となった物も現れてきました。
またその後、壁だけが独立して小屋根、装飾を付ける様になり(袖うだつ)、うだつを付ける(上げる)末期には、装飾と商家の財力を誇示する為の物になったようです。(卯建:「卯」の字型や「うさぎ」の耳の様な形の防火壁)このような「卯建」を付けることを【うだつを上げる】といいます。
この様なことから近年ではウダツそのものではなく、財力や生活に恵まれないことに「うだつが上がらない」と使っています、また上から押さえつけられる例えとして「うだつが上がらない」と使われることもあるそうです。
お粗末でした、又の機会をお楽しみに。建築豆知識