様々な壁の仕上げ
2022.09.20 11:05
by 宇都宮支店 U2
壁には様々な仕上げが存在します。
趣味嗜好そして工事金額と色々なファクターが有り、自分好みの物へと絞られて行くのかと・・・
仕上げによってメリット・デメリットがあり、それも絞り込む要素に思われ、いくつか仕上げを並べてみます。
◦ビニールクロス (ポリ塩化ビフェニールが主原料)
【メリット】
安価な物から種類(デザイン・カラー)も豊富、防水防湿・消臭・防汚と多様な性能を有する物もあります。
【デメリット】
シックハウス症候群などのアレルギーがある方は注意が必要。
厚みにより下地の不陸等が目立ってしまう事もあります。
【メリット】
温かみのある風合い、高級感があり、又、吸音や通気性がある為、オーディオルームに使ったり・・・
【デメリット】
ホコリ等の付着があり、水拭きや掃除がしにくい。
施工性が悪く、経年変化により収縮があり、目地が目立ってしまう。
【メリット】
好みはあるが質感が高く高級感もあり、耐久性・耐水性にも優れる。
一部、調湿性や消臭性を謳った製品もあります。
【デメリット】
施工費が比較的たかくなる。
施工方法も専用下地材や金物で固定する乾式工法と専用接着剤やモルタルにて張付をする湿式工法があります。
薪ストーブ廻りに使用したりします。
【メリット】
風合いがあり、防火性も高い。
珪藻土の塗壁は調湿性や消臭性を有する優れた壁材です。
【デメリット】
施工単価も比較的高価になり、物によっては寒冷紗処理を施さないとすぐにクラックが入ってしまいます。
【メリット】
無垢材であれば風合いもあり、塗装により好みの色に仕上げる事もでき、又、既製建材の場合、建具や巾木・廻縁などの色合わせも容易であります。
【デメリット】
既製建材等は比較的問題は無いですが、無垢の場合、火気使用室には施工出来ない場合もあります。以前、無垢材を不燃認定を取得する為の加工工場を設計し、その製品を火気使用室に張上げる事がありました。
又、材料によっては、若干施工費が高価になることも・・・
※火気使用室とは、ガスコンロや薪ストーブを使用する部屋
その他、コルクや金属板・樹脂版など多種多様ではありますが素材によっては施工方法や施工単価が違う為、設計担当者や施工業者とのそうだんが必要かと、又、仕上である為に目で見て手に触れる部位であるが故に、ネットやカタログでの判断でなく、直接触れてみたり現物の色味の確認の為ショールームや、時には住宅の展示場に足を運び自分の目で選ぶ事をお勧めします。
建築豆知識
よく冷えるエアコンの使い方
2022.07.10 09:42
伊勢崎展示場 K
皆さんこんにちは。
伊勢崎展示場 営業のKです。
今年の伊勢崎市は40度を超える気温で全国ニュースにもなりましたね。
そんな中でも石井工務店の建物は快適ではあったのですが、私が住んでるアパートはそうはいきませんでした。
今回はアパートでも役に立つ効率の良いエアコンの使い方についてご紹介させて頂きます。
夕方、家に帰ってくると部屋の中に熱がこもっているかと思います。
すぐにエアコンをつけたいところですが、まずは窓を開けて換気をしましょう。
もし、なかなか風が入ってこないようであれば、キッチンの換気扇をつけましょう。
時間にして約2,3分で大丈夫です。
それでは、窓を閉めてエアコンを付けましょう。
まずは空気を冷やしたいので、風量は自動で設定しましょう。
もし自動がなければ強(あればハイパワー)に設定します。ある程度冷えてきたら弱や微風に変更します。
(自動であればこの作業の必要がありません。)
肝心な設定温度ですが、これは個人差があるのでお好みでもいいと思います。
ちなみに私の家では25~27度の設定が多いです。
28度が一番省エネになるそうですが、私が住んでる断熱性のないアパートではちょっとしんどかったです。(笑)
そしてポイントは風向を上に向けることです。
冷たい空気は下がって来る性質があるので最初から下に向けてしまうと、空間全体が冷えるのに時間が掛かってしまうのです。
風向は上を向けることで部屋全体が冷えやすくなります。
エアコンだけでも部屋は冷えるのですが、他の部屋まで冷やすのには限界があります。
補助的にサーキュレーターや扇風機を活用しましょう。
この時も風向きを上に向けることでより効率よく循環してくれます。
直接冷たい風が体に当たらないのも嬉しいですよね。
また、窓から入って来る熱を防げる遮熱や遮光のカーテンも効果があります。
最近では電気代の値上げも無視できないようになってきているので、特に電気代がかかる冷暖房費を無駄にしない為にも、効率よく冷やせる方法をお話ししました。
アパート住まいの方はぜひ、参考にして頂ければと思います。
また、家づくりを検討されている方にとってはぜひとも注目して頂きたいポイントでもあります。
アパートよりも部屋数も多く、広さもある戸建てを効率よく冷房暖房するためにはどうしたらよいのか・・・
ぜひ、お近くの石井工務店の展示場へお気軽にご相談ください。
建築豆知識
木材危機は悩みのタネ。
2022.06.10 00:00
佐野支店 S・K
こんにちは。
毎年夏場に更新している佐野展示場の者です。
今回は住宅が欲しいと思っている方なら一度は聞いたことのある言葉。
「ウッドショック」についてのお話です。
ピークは過ぎたと言われていますが、以前住宅業界はその渦中にいます。
聞いたことはあるけどどういうもの?という方も多いと思いますので今回はウッドショックとはどういうものか、なぜ起きたかなどについて触れていきたいと思います。
一言でいうと「世界的な木材価格の高騰」のことをウッドショックと言います。
オイルショックの木材版ですね。
基本的に物価価格の高騰はその材料の需要に対して供給が追い付かなくなった際に起きます。
ちなみにウッドショックは過去2回起きています。
1回目は1990年。日本ではバブル崩壊の直前です。景気が良い日本では住宅はつくれば売れる状態でした。しかし、1991年では世界的な天然林の保護活動が活発化したことから木材の不足が起こりました。
2回目は2006年。この年は新興国や中国での木材消費が増えたことやインドネシアの伐採制限がトリガーとなり木材が不足しています。
そして今回のウッドショックは3回目。第3次ウッドショックと呼ばれています。
主な原因は世界的な木材需要の増加にあります。
世界各国で木造住宅が見直されている背景から、木材の需要が増えています。
特に日本に影響を与えているのは、アメリカと中国の住宅建設が活発化していることです。
アメリカはもともと広大な国土から自国での木材の生産数は多く、
日本の住宅木材の多くはアメリカから輸入したものです。
アメリカではコロナによるリモートワークの普及から郊外に住宅をもつ人が増加しており、その住宅に木材が多く使われています。自国で使用する量が増えたことで他国に輸出する量が減少傾向になっているのです。
一方、中国はコロナの影響で一時的に景気が下がっていましたが、他のどの国よりも早い回復を見せました。
その影響から住宅の需要が上がり、例年は自国の産出量で賄えていた木材も不足することになっています。
例年からの増加分は他国からの輸入に頼ることになります。
他にもウクライナ侵攻によるロシアからの木材輸入のストップ。欧州国でも木造の住宅が見直されていることも日本にとっては向かい風となっています。
日本への主な影響は木材の輸入量が激減していることです。
日本の木材輸入率は戦後から上がり続け現在で約6割。
元来、輸入材は価格が安定しており大量に仕入れることができることから、住宅の使用木材の多くは輸入材に頼っていました。
しかし、その木材がウッドショックの影響で減ってしまい需要に供給が追い付かず、問題が起こっているのです。
もちろん国内で生産している木材もありますが、低炭素化社会を背景にしたバイオマス発電などの燃料に用いられるなど、住宅業界以外で国産材が多く使用されている傾向にあります。
今回のウッドショックによって価格が高騰した際、日本のバイヤーは木材を大量に確保することはありませんでした。
それは戦後からの世界的な情勢を見ても木材の価格が長期的に高騰することはなかったこと、日本での直近4年間の住宅着工数が減少している(木材の需要が低下している)ことがあったからです。
しかし、アメリカや中国の予想以上の木材需要から価格高騰は長期化。
木材の物価指数は2021年9月にピークを迎えた時には2015年時と比べて2.75倍に上がっています。
そして現在でも価格は高止まりの状態を続けています。
急激な価格高騰とその長期化に対応できなかったことが日本の木材不足の原因と言えます。
島国である日本は木材を輸入しようとすれば海路を使うことになります。
木材を運ぶためのコンテナの生産量は中国が約9割を占めており、その中国もコロナの影響で生産量を縮小しました。
その後中国が一足早く景気を回復したことから、コンテナ生産量も元に戻るかと考えられていましたが2022年6月現在でもなかなか回復の兆しを見せません。
このようなコンテナ不足とそれに付随した海上輸送費の増加が木材価格高騰に影響を見せています。
ウッドショックの影響は住宅業界にも及んでいます。どこのメーカーでも価格の高騰や工期の延長などに頭を抱えている最中です。
石井工務店も例にもれず木材供給の調整のためにお客様に工事着工までのお時間をいただいている状態です。
今年に入って多少は改善されつつありますが、新規のお客様には物件の着工状況によってお時間をいただく場合がありますので詳しくはお近くの展示場までお問い合わせください。
建築豆知識