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建築豆知識

  • 電気の利用は安全第一。

    2023.03.10 00:00 佐野支店 S・K
    こんにちは。花粉がつらい季節になってきましたね。
    新年度が近づき、一人暮らしを始める方も増えているかと思います。
    皆さまはどんなことにこだわって物件を選びますか?
    物件選びの際、今回の記事を読んで少しだけ視点を変えてみてください。

    さて、今回は安全な電気配線についての記事になります。
    本文を読みながら皆様の家をぜひ確認してみてください。

    契約電流(アンペア)

    契約アンペアとは建物で使うことのできる電力の最大量のこと。

    契約アンペアを調べる方法としては主に2種類あります。

    ①電気代の明細表を確認する方法 …契約電流によって基本料金が変わるので料金の算出のために電気代の明細に書いてあることがほとんど。

    ②分電盤を確認する方法 …分電盤を開けると内部に契約電流(○○A)と記載。数字が書かれていない場合でも色で確認することができる。
    契約電流が大きい …たくさんの電気機器を同時に使用することができる。基本料金が高い。
    契約電流が小さい …機器の同時使用でブレーカーが落ちる可能性有。基本料金が安い。

    ご自身の電気の利用状況に応じて契約アンペアを見直してみてはいかがでしょうか。

    分電盤

    家の中に入ってきた電気は分電盤という機械に向かいます。
    分電盤の役割は、外から取り込んだ電気を各室に振り分けることです。

    分電盤の中を見ると家の中の電気の情報を読み取れます。
    ①「サービスブレーカー(アンペアブレーカー)」
    建物全体に流れる電流が契約電流を超えた場合に、過電流を防ぐためにブレーカーを落とします。
    地域によってはこの機械が省略されている場合もあります。

    ②「漏電遮断機」
    家の中の配線で漏電が起こった際に、ブレーカーを落として火災の発生を防ぎます。
    漏電遮断器の黄色のボタンが点灯している場合は漏電が起こっているサインです。ブレーカーが落ちた際には必ず黄色のボタンを確認してみてください。

    ③「配線遮断器(安全ブレーカー)」
    住宅内では様々な場所で電気が使われています。
    1ヵ所が許容電流を超えた時にその箇所のみブレーカーを落とすことで、家全体の電気がストップされるのを防ぎます。
    ブレーカーは車のブレーキのようなものと考えてください。アクセルを踏みすぎた(電力を使いすぎた)場合はブレーキをかけなければいけません。各室に配線を振り分けるだけでなく、過電流や漏電が起こった際に災害を防ぐストッパーとしての役割も担っているのです。

    配線方式

    一般的に住宅の配線方式としては「単相2線式100V」か「単相3線式100V/200V」に分類されます。
    今時の住宅でしたらほとんどが単相3線式ですね。

    配線方式の見分け方としては、家の中にある分電盤(ブレーカー)を開けてみてください。
    一番左にある機械に繋がっている線が赤・白・黒の3本なら3線式、白・黒の2本なら2線式になります。

    単相3線式のメリットとしては100Vと200Vの電圧を使い分けることができる点です。
    ほとんどの家電は100Vの電圧で動かすことができますが、出力の大きな家電になると200Vの電源を必要とするものも増えてきました。
    エアコンや食洗器などは200V対応のものも多いので、購入を検討されている方は家電カタログを確認したり、家の中に200V対応のコンセントがあるかを確認してみてください。

    コンセント

    皆様のご自宅ではどんなコンセントを使っているでしょうか。

    一般的な二口コンセントだけで十分な方もいれば、専門的な機械のために特殊なものを使っている方もいるかと思います。

    コンセントの形態も多様化してきています。壁だけでなく天井や床につけるものもよく見かけるようになりました。
    バリアフリーの観点から、コードに足を引っかけても転ばないようにすぐ抜けるマグネットタイプを採用される事例もあるようです。電気ポットのコードなんかはそうですね。

    ただ、コンセントによる火災・事故も年間50件程度発生しています。以下の点をご自宅でも確認してみてください。
    ①アース接続が必要かどうか …電源コードだけでなくアース線がついている家電は必ずアース接続を行ってください。主に使用電力が大きな家電につけられているもので、過電流が発生した際に余剰分を地面に流すことで火災の発生を防ぐ役割があります。
    ②専用配線が必要かどうか …住宅では1つのコンセントにつき15Aが上限と定められています(15Aを超えると安全ブレーカーが作動してブレーカーを落とします)。このことから、10A以上の電流が発生する機器を接続する場合は単独で接続しなければいけないという決まりがあります。
    ③たこ足配線になっていないか …コンセントの不足から延長コードを使っている方もいるかと思います。便利ですが、延長コードに接続しすぎると先ほどの15Aの上限を超えてしまう場合がありますので注意が必要です。
    ④コンセントにほこりが溜まっていないか …コンセントにほこりが付着しているとほこりに水分が含まれて通電しやすくなります。その結果放電を繰り返し、火災に繋がります。主に窓際の結露が起こりやすい場所や梅雨などに注意が必要です。不要なコンセントは挿しっぱなしにしない、コンセント周りを定期的に乾いた布で拭くといった対策を心がけましょう。
    今回は主に分電盤やコンセントのお話でしたが、他にもLAN配線、電話配線、照明配線など多くの電気配線があります。ネット関係の記事もどこかで書きたいなと思っています。

    それでは次回のブログもよろしくお願いします。
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