女性が考えた、女性のための家。株式会社 石井工務店

暮らしの@住まい どっとこむ

  • ドタバタブラジル旅行記 〜オンボロバギー編〜

    2024.06.25 12:00 営業T

    みなさん、こんにちは!

    宇都宮支店、営業Tです!


    前回は待望の観光1日目の様子をお届けしましたが、今回はトラブル満載の2日目をお届けします。

    2日目はバギーに乗って走行距離100キロに及ぶ名所ビーチ巡りです。

    前回のブログでジョアン・ペソアは美しいビーチ群で有名だと書きましたが

    ジョアン・ペソアを抜けた先もフォトスポットとして有名なビーチが続きます。

    ここでは、そのビーチをガイドの運転するバギーに乗って巡るのが観光の鉄板だそうです。

    鉄板ならばその波に乗らないわけにはいきません。


    2日目の朝、私たちが滞在する部屋の前まで、ガイドさんがお迎えに来てくれます。

    ところでみなさん、バギーと言われるとどんな車体を想像しますか?

    険しい道をものともせずぐんぐん進んでいく乗り物ですから

    なんとなく少しの傷と泥のついた姿を思い浮かべると思います。

    私たちを迎えに来たのは、まさしくそんな乗り物でした。

    たくさんの経験を積んだのであろうバギーくんとベテランガイドさんに私たちは期待が高まります!


    早速バギーに乗り込み出発です。

    本日も快晴!さんさんの太陽に風がとても気持ちがいい1日の始まりです。

    しかし、出発から数分後、我々は異変に気づきます。

    「ガイドさん、バギーってこんなに揺れる乗り物でしたっけ?」

    一般道の平らなアスファルトの上を走っているにも関わらず、バギーはぐわんぐわんとリズミカルに揺れています。

    明らかに不調です。

    しかしガイドさん、「ああ、こいつはいつもこうなんだよー。大丈夫!今まで走ってる途中で止まっちゃったことないから!」


    (いつ故障してしまってもおかしくないということなのでは…)


    そんな不安をよそにバギーはどんどん街から離れていきます。

    今思うとあの時引き返しておくべきでした…


    さて、不安に駆られながらも無事1つ目のビーチに到着です。

    1つ目のビーチにはマスコットのカニがいて、お客さんと一緒に記念撮影をしてくれます。

    着ぐるみとかではないです。本物の「カニ」です。

    普通は人間に懐かないカニが、海の家のお兄さんにだけはべったり懐いていることで有名です。

    パイナップル100%のジュースも美味しくいただきます!

    カニとお兄さんと写真撮影している間も、ガイドさんはバギーのエンジンを点検しています。

    直ったぞ!の掛け声でいざ2つ目のビーチへ出発・・・した数分後。

    ついにバギーは動かなくなってしまいました。

    そしてバギーが止まったのは木陰も何もないひらけた道のど真ん中。

    「あちゃー、まあすぐ直せるから!」なんて言ったガイドさんもエンジンと20分格闘。

    暑さに耐えきれず、車の整備は自分でする派の叔母も参戦。

    その間我々はギラギラの太陽に照らされたままで、日焼け止めの効果も虚しくしっかり焼けてしまいました。

    なんとか応急処置をしてその先にあるガソリンスタンドに向かいます。

    どうやら無線でバギー仲間に呼びかけたら、近くまで来ていた1台がガソリンスタンドまで助けにきてくれるそうです。

    瀕死のバギーに頑張ってもらいガソリンスタンドを目指しますが、途中突然の雨に降られ、こんがり焼けた後はみんなぐっしゃり。

    助けに来たヒーロー


    やっとの思いでたどり着いたガソリンスタンドにいたのは・・・

    この日の救世主、みんなのヒーロー、キャプテン・アメリカでした。

    何を言っているのかわからないと思いますが、バギー仲間はキャプテン・アメリカのコスプレにバギーまでキャプテン・アメリカ仕様。

    仲間のピンチに駆けつけるその姿はまさにヒーロー以外の何者でもありません。

    版権的には大丈夫なのだろうかと不安にもなる容姿をしていますが、どのくらいのヒーロー具合なのか気になる方は、「JP Capitão América Buggy Tour」 をコピーして検索してみてください。


    キャプテン・アメリカの協力もあり、無事2つ目のビーチへ向かいます。

    キャプテン・アメリカも同じビーチへ向かうそうなので、一緒についていくことにしました。

    雨に降られながらビーチをめぐり、4つ目のビーチにたどり着く頃には晴れ間も出てきて、写真をたくさん撮るには絶好のチャンスです!

    ビーチのほかに、海岸沿いの崖上が撮影スポットになっています。

    訪れるビーチにはそれぞれ聖書の言葉や、現代社会へ向けたメッセージが掲示されているのですが、その中でも面白かった一枚をご紹介。

    「アイラブビーチ」の下には、

    「みんなを幸せにしようとしなくていい、あなたはビールではないのだから!」

    と書いてあります。お酒好きな国民性をよく表していますね(笑)


    私は万人から好かれるお酒ではないのだし、全ての人に好かれることなんてできないのだから、楽な気持ちで自分らしく生きていればいいのだな・・・となぜかTに刺さった言葉なのでした。

    このとんがった岩は「お姫様のお城」と呼ばれています。

    どうやら童話に出てくるようなお城みたいに見えるそうです。

    円錐上のお城の屋根を彷彿とさせますね

    遠近法を使った写真を撮るのが定番です!


    キャプテン・アメリカとはこのビーチでお別れ…

    去っていく後ろ姿もまさにヒーローのようでした…


    ありがとうキャプテン・アメリカ、いや、キャプテン・パライバ!!



    その後もバギーは度々不穏な動きをしながらなんとか最後のビーチにたどりつきました!

    そしてこのビーチ、また名物お兄さんがいるのですが自家製のカシャッサ(ブラジルでポピュラーなサトウキビのお酒)を販売しているそうです。

    お兄さんの巧みな話術に乗せられて、私と従姉妹はどんどん試飲を流し込んでいきます。

    ただでさえアルコール度数の高いお酒なので、購入の決意ができた頃には2人とも仕上がってしまいました。

    私はパッションフルーツ味と南国フルーツのカジャ味の2本を購入。

    ビーチ巡りも終わりを迎え、前日のジャカレービーチへのリベンジへと向かいます。

    その道中もバギーは絶不調で、最後の力を振り絞りガソリンスタンドへ。

    天気も回復し、時間にも余裕があるので今日こそ夕陽に照らされながら優雅なサックス演奏を楽しめるはずです!

    みんなで無事な旅の終わりを確信しているところにガイドさんから衝撃的な一言が入ります。

    「今日はありがとうね~!ガソリン代ちょうだい!」

    ・・・。

    ガイドさん、バギーの整備ができていないまま我々を乗せて、最後にはガソリン代まで出さなきゃいけないのかい・・・これがブラジルか・・・。

    ここまでくると清々しいくらいです。

    しかし大変な旅ではありましたが、トラブルのない旅よりトラブルだらけの旅のほうが思い出に残るというものです。

    なかなか経験できない思い出を作ってくれたガイドさんに免じて、ガソリン代はお支払いしました(笑)

    無事ジャカレービーチに辿り着き、お世話になったガイドさんともお別れです。

    ちゃんとバギーの整備をしておいてね! なんて冗談混じりにガイドさんに別れを告げ

    素晴らしい景色に差し掛かっている河岸へ向かいます。

    雲は相変わらず多めでしたが、その合間から見事な夕日がのぞいていて絶好のボレロチャンスです。

    さあ準備は整いました。観光客も続々と集まってきてボレロの演奏を待ちます。

    しかし、待てど暮らせどボレロが流れてきません。

    待っている間にも太陽はどんどん沈んでいきます。


    ついには、奏者が出てくることなく日は沈み・・・

    周りの観光客もざわつき始める中、聞き覚えのあるメロディが聞こえてきます。

    ボレロ登場!


    ようやくの登場です(笑)

    慌てて出てきたのか、心なしかボートの速度もかなり速くあっという間に私たちの前を通過していってしまいました。

    「おいおい、君が遅れてどうするんだ!(笑)」

    なんて声が周りからもたくさん聞こえてきましたが、笑って許すような雰囲気もまたブラジルらしいのでした・・・


    これで波乱の2日目も終わり、次の日にはパライバを発たなければいけません。

    名残惜しさもありますが、必ず数年のうちに戻ってくると決意して、荷物の整理に取り掛かる私たちなのでした。

    さて、次回はようやくの里帰り編です。

    Tの祖母が待つ、ミナス・ジェライス州へ向かいます!

    それでは次回のブログで!
    暮らしの四方山はなし