女性が考えた、女性のための家。株式会社 石井工務店

建築豆知識

  • 梲、卯建、ウダツ

    2020.12.11 17:10 BB
    1年ぶりのご無沙汰です、リフォームプラザに移動しました設計部のBBです。


     本年もまた残り僅かの師走になり、せわしない時期ではありますが、私が昔々教えていただいた記憶を思い出して、「ウダツ」についてお話したいと思います。

     梲(ウダツ)とは、元来、棟木(屋根の一番上にある部材)を支える柱(小屋束)を指して言っていましたが、その後、屋根の上に壁を立ち上げ小さな屋根を付けた物を「うだつ」と言うようになりました。この「うだつ」は火災の際に隣家同士が延焼しないための防火壁の役目を果たしておりました。
    更には、1階の屋根及び2階の軒先まで迫り出した防火壁となった物も現れてきました。
     またその後、壁だけが独立して小屋根、装飾を付ける様になり(袖うだつ)、うだつを付ける(上げる)末期には、装飾と商家の財力を誇示する為の物になったようです。(卯建:「卯」の字型や「うさぎ」の耳の様な形の防火壁)
      このような「卯建」を付けることを【うだつを上げる】といいます。
    この様なことから近年ではウダツそのものではなく、財力や生活に恵まれないことに「うだつが上がらない」と使っています、また上から押さえつけられる例えとして「うだつが上がらない」と使われることもあるそうです。


     お粗末でした、又の機会をお楽しみに。
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